レンタルオフィスの料金相場とは?
東京都内での初期費用などを比較!
近年、初期費用が抑えられることや会社の規模に合わせて気軽に縮小・拡大できる柔軟性から、レンタルオフィスの需要が高まっています。
しかし、レンタルオフィスを借りる際にはセキュリティやオプション料金などをしっかり確認しておかないと、あとで余計な費用が必要になる可能性もあります。
本記事では、レンタルオフィスの費用相場や必要なランニングコスト、レンタルオフィスを借りる際のチェックポイントなどについて詳しく解説しますので参考にしてください。
レンタルオフィスの費用相場
レンタルオフィスの費用相場は、立地や設備環境によって異なります。
例えば、駅近で築年数が浅く、設備が整っているレンタルオフィスは賃料が高くなるのが一般的です。
しかし賃料の中には、水道光熱費や住所利用、郵便物受取といったサービスが含まれていることがほとんどで、場合によっては賃貸オフィスよりもコストを抑えられる場合もあります。
また、個室や会議室の利用料はオプションとして設定されていることが多く、別途費用が必要になります。オプション費用が設定されておらず、全て込みの月額料金の設定の場合は、費用が高めに設定されていることが多いようです。
東京都内でレンタルオフィスの料金相場比較
ここからは東京都内でレンタルオフィスを借りる際の料金相場を紹介します。レンタルオフィスであれば東京都内でも安価な物件が見つかるので参考にしてください。
エリア | 坪当たり料金 | 特徴 |
---|---|---|
新宿区 | 65,000円~ | 新宿区は「歌舞伎町」で有名ですが、東京都庁といった行政の主要機関の中心でもあります。新宿駅周辺には多くのオフィスがあるため、多くの物件を比較してみましょう。 |
千代田区 | 81,000円~ | 千代田区は東京駅とも近く、丸の内や秋葉原、水道橋、神田などのエリアが集まっています。高層のオフィスビルから小規模オフィスビルまであるため、新宿区に次いで人気のエリアです。 |
渋谷区 | 70,000円~ | 渋谷区は流行の発信地としても有名です。最近では再開発が進むエリアでもあるため人気も高まっています。IT企業が増えている傾向が強く、大型のレンタルオフィスも出店しているエリアです。 |
港区 | 48,400円~ | 港区には、国内の大手メディアやIT関連企業、外資系の企業が多く集まっています。同じ港区内でも、赤坂近辺はIT関連や広告関連が多く、新橋はサテライトオフィスや大企業の営業拠点利用が多い傾向にあるため参考にしてみましょう。 |
中央区 | 30,800円~ | 中央区には八重洲や日本橋、銀座などの有名なエリアがありますが、料金相場は他のエリアよりも安い傾向にあります。 ただ、東京駅に近い場所は料金が高くなる傾向にあるので、料金を抑えたい場合は注意が必要です。 |
同じ区内でも、駅近やオフィスが集中している場所などは比較的相場も高めの設定になっています。利便性とランニングコストのバランスをしっかり事前に確認してから借りるようにしましょう。
レンタルオフィスを借りる際の費用の内訳
レンタルオフィスを借りる際に必要な費用の内訳は以下のとおりです。
- 入会金、契約金
- 前払い分の賃料、共益費
- 入居時の内装工事費用
- 事務手数料
1. 入会金、契約金
一般的に、貸事務所などを借りる際は敷金・礼金が必要です。しかし、レンタルオフィスを借りる際は敷金・礼金はかからないことがほとんどです。
ただし、敷金・礼金の代わりに入会金や契約金が別途かかるケースがあります。契約する際には必ず確認しましょう。また、これらの費用は最初に必要ですが、退去時に何事もなければ返却される可能性もあるため、最初に確認しておくことがおすすめです。
2. 前払い分の賃料、共益費
レンタルオフィスのなかには、次月分の賃料や共益費が前払いの場合もあります。月の途中から借りた場合は日割りの計算で請求されることがほとんどです。
近年は、キャンペーンなどで初月無料と設定されているところもあります。共益費も必要ですが、支払いの名目としては「月額利用料」に含まれて請求されることが多いです。
3. 入居時の内装工事費用
レンタルオフィスのメリットとして、入居時の内装工事がほとんど必要ないことがあげられます。レンタルオフィスでは、電気やインターネット環境、デスクやコピー機といった必要な設備が整えられています。
そのため、自分で内装工事などの手配をする必要もありません。ただし、レンタルオフィスの個室スペースを自社の仕様にカスタマイズする場合は、別途内装工事費用が発生する場合があります。
4. 事務手数料
レンタルオフィスを借りる際、事務手数料が必要な場合があります。多くの場合、およそ月額賃料の1ヶ月分が発生します。ただし、仲介手数料を半額や無料に設定している運営会社もあるため、確認してみましょう。
レンタルオフィスで必要なランニングコスト
レンタルオフィスを借りる際は、必要なランニングコストも必ず確認しておきましょう。事業を維持するためにランニングコストの目安の把握は必須です。
また、ランニングコストの目安がわかっていると無駄な出費を抑えることにもつながります。レンタルオフィスの場合、必要なランニングコストは月額利用料のみです。この月額利用料の中には以下のものが含まれているのが一般的です。
- 賃料
- 共益費
- 郵便物預かり料
- インターネット利用料
- 水道・電気代
- コピー機などのOA機器利用料
- 清掃代
- 保険料
オフィスによっては、フリードリンクが備え付けられていたりコンシェルジュサポートが用意されていたりする場合もあります。
このほかにオプションとして、会議室利用料やFAX送信料、コピー用紙代などが発生する場合が多いです。レンタルオフィスを借りる際は、月額料金の中にどのようなサービスが含まれているのかも併せて確認しましょう。
レンタルオフィスを借りる際のチェックポイント
初期費用を抑えられ、スタートアップや小規模な企業に最適なレンタルオフィスですが、自社に合ったレンタルオフィスを選ぶ際は、以下のポイントをしましょう。
- 個室のタイプ
- セキュリティは万全か
- オプション料金や諸経費
- 更新料や違約金
- アクセスや治安は良いか
1. 個室のタイプ
レンタルオフィスの部屋のタイプは、個室タイプとシェアオフィスタイプの2つに区分されます。
個室タイプなら、電話やオンライン会議なども周りを気にせず気兼ねなく行えます。そのため、顧客や取引先と実際に会話することが多い方におすすめです。料金は、広くなれば広くなるほど高くなるのが一般的です。
シェアオフィスタイプは、個室タイプよりも料金が安く設定されている傾向にあります。また、共有スペースを利用している他の企業とも交流を持てるため、ビジネスチャンスを広げられる可能性が高まります。
自社の業務スタイルや、オフィスに求めるものを考慮した上で、選ぶと良いでしょう。
2. セキュリティは万全か
セキュリティが万全かどうかは必ず確認しておきましょう。個室タイプがあるとされていても、完全個室なら問題ありませんが、壁や天井に隙間がある半個室タイプの場合もあります。
また、Wi-Fiに関しては専用のSSIDと暗号キーが付与されているなど対策がきっちり行われているレンタルオフィスなら心配ありません。不正アクセスなどのリスクが心配な方は共有Wi-Fiのセキュリティは必ずチェックが必要です。
3. オプション料金や諸経費
オプション料金や諸経費は、レンタルオフィスの運営会社によって異なります。会議室やコピー機などの共用の設備はオプションとして別途料金が発生するケースが多いです。
また、レンタルオフィスによっては、コンシェルジュが常駐していたり郵便物の対応をしてくれたりする場合もあります。
サービス内容はレンタルオフィスごとに異なるため、必ずチェックしておきましょう。
4. 更新料や違約金
レンタルオフィスは、サービス利用契約や施設利用契約といった形態のため、契約単位は数ヶ月や1年ごととなっている場合が多く、柔軟な契約が可能です。また、レンタルオフィスの中には更新料は無料となっているケースもあります。
ただし、解約には6ヶ月前通知が必要な場合もあるため、契約の際には必ず確認しておきましょう。解約予告の期間は守らないと違約金が発生する場合もあります。
5. アクセスや治安は良いか
レンタルオフィスを借りる際は、アクセスや治安についてもしっかりチェックしておきましょう。毎日利用するのであれば、通いやすい場所やアクセスしやすい場所なのかは重視しておかなければいけません。
また、会社の信頼性を高めるなら、人気エリアに絞り治安の良い場所を選ぶのがおすすめです。
レンタルオフィスはこんな企業におすすめ!
ここからは、レンタルオフィスがおすすめな企業について解説します。レンタルオフィスがおすすめな企業は以下のとおりです。
- 初期費用を抑えたい
- すぐにオフィスを開設したい
- 短期契約したい
- 社員が少人数
それぞれ詳しく解説します。
1. 初期費用を抑えたい
レンタルオフィスは、入居時の内装費用などがかからないため初期費用が抑えられます。業務に必要な、デスクやキャビネットなどのインテリア、OA機器、インターネット環境などが整っています。
これらは月額利用料に含まれているため、内装工事や備品準備にかかる費用や手間も省けるのが大きなメリットです。
2. すぐにオフィスを開設したい
前述した通り、オフィスを構える際に必要な環境が整っているため、契約さえ完了すればすぐにオフィスで事業を始めることが可能です。事業を早くスタートすればその分売上も上げられる可能性が高まり、資金繰りに余裕が出てきます。
賃貸オフィスなどは、契約してからOA機器を揃えたりデスクを搬入したりさまざまな行程が必要です。レンタルオフィスなら事前の準備が必要ないのが最大のメリットとなります。
3. 短期契約したい
レンタルオフィスは1ヶ月から契約可能なところもあります。そのため、プロジェクト単位といった短期の利用も可能です。
レンタルオフィスは、賃貸オフィスなどとは違い、原状回復の必要がないことから柔軟に契約できることが特徴です。
4. 社員が少人数
レンタルオフィスは、1名個室〜50人規模のスペースの部屋があるなど、規模もさまざまです。そのため、自社に合わせたオフィスを選択することが可能です。
とくに、ベンチャー企業やスタートアップ企業といった少人数で事業を始める場合には柔軟な使い方ができるため注目されています。会社が成長し、人数が増えたときには気軽にオフィスの規模も拡大できるのも魅力です。
ワークスタイルや規模に合わせたレンタルオフィスを選ぼう!
レンタルオフィスは初期費用が抑えられ、短期の契約も可能なことから利用する企業が増えています。しかし、立地や便利さだけでレンタルオフィスを借りてしまうと、返ってコストが発生してしまう可能性があります。
レンタルオフィスを借りる際は、業務スタイルや会社の規模、オフィスのサービス内容など自社に合ったオフィスを選ぶことが大切です。本記事で紹介した、5つのポイントを押さえて納得のいくオフィス選びをしましょう。