オフィスの選び方とは?
オフィス選びのコツやインテリアのポイントを解説!
近年では、賃貸オフィスだけではなく、レンタルオフィスやバーチャルオフィスなど、さまざまな形態のオフィスがあります。自社に合ったオフィスを選ぶためには、会社の規模や働き方に適したオフィスを選ぶ必要があります。
本記事では、さまざまなオフィスの特徴やメリット、デメリットを詳しく解説します。また、オフィス選びで後悔しないために押さえておきたいポイントについても紹介するので、参考にしてみてください。
オフィスの選び方は会社の規模に合わせることが重要
オフィスを選ぶ際、会社の規模に合わせて選ぶことが大切です。会社のオフィスは仕事の効率などにも関係し、ビジネスを成功させるためにはとても重要であるため、さまざまな視点から自社に合ったオフィスを選びましょう。
例えば、会社の規模は大きいもののオフィスが狭いスペースだと、社員の密度が上がり圧迫感から仕事が苦痛に感じることがあります。一方で、十分に広さが確保されているオフィスであれば、働きやすい環境が整い生産性向上も期待できます。
会社の規模は社員数だけではなく、売上などの成長規模も関係します。
例えば、成長過程のベンチャーやスタートアップの場合、事業拡大に伴い短期間で社員が増える可能性があります。その場合は、レンタルオフィスやシェアオフィスなどのように、フレキシブルに拡大縮小できるオフィスが適しているでしょう。
以上のことから、会社の規模によって適したオフィスは異なるため、現在の自社の規模や今後のビジョンなども加味した上で、オフィス選びを進めるのがおすすめです。
オフィスには5種類ある
オフィスには、主に以下の5種類があります。
- 賃貸オフィス
- レンタルオフィス
- コワーキングスペース
- シェアオフィス
- バーチャルオフィス
以下の章では、各オフィスの特徴やメリットデメリットについて解説します。
1. 賃貸オフィス
賃貸オフィスは、企業や個人がビジネスのために利用する、賃貸契約に基づくオフィスのことです。
近年の賃貸オフィスでは、内装工事と家具がセットとなっている「フルセットアップ」や内装工事がセットとなっている「セットアップ」居抜きのような借り方も一般的になりつつあります。
内装工事や家具がついている賃貸オフィスの場合は、工事や家具手配が不要なため、スピーディな入居が可能です。また、自社で内装工事を手配するよりも費用を抑えられる可能性があります。
賃貸オフィスのメリット・デメリット
賃貸オフィスのメリット・デメリットは以下の通りです。
メリット | デメリット |
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賃貸オフィスの場合は、一般的に、内装やインテリアをカスタマイズすることが可能です。そのため、休憩室や会議室を設置したり、業務を進めやすい動線にしたりするなど、自社の業種や働き方に合わせて最適なオフィスにできます。
内装工事をする場合は、コストが嵩む可能性があることがデメリットの1つです。さらに、毎月の賃料のほかに水道光熱費やインターネット代など、賃貸オフィスは、以下で紹介するオフィスに比べランニングコストが高い傾向にあります。
2. レンタルオフィス
レンタルオフィスとは、必要なスペースを借りて利用することができるオフィスのことを指します。通常、賃貸オフィスよりも柔軟な契約条件が設けられているのが特徴で、短期間から利用できるプランもあります。
レンタルオフィスによっては、2人部屋、3人部屋など少人数で利用できる個室があるケースも多いです。また、駅から近いことや周辺施設が充実しているなど、立地が良いオフィスが多いことも特徴です。
レンタルオフィスのメリット・デメリット
レンタルオフィスのメリットとデメリットは以下の通りです。
メリット | デメリット |
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レンタルオフィスは内装工事が不要のため、コストを抑えつつ、スピーディな入居が可能です。初期費用やランニングコストも賃貸オフィスと比べる低予算で借りることが可能です。
ただし、多くの会社が同じレンタルオフィスを使っているため、セキュリティ管理に気をつける必要があります。また、内装を変えることができないため、使いづらいと感じる可能性もあります。
3. コワーキングスペース
コワーキングスペースは、複数の利用者が作業環境の整ったワークスペースを「シェア」する形態を言います。
カフェのように気軽に一時的に利用できるため、在宅勤務の方やフリーランスの方が一時的に利用することが比較的多いのが特徴です。月額制で利用している人も多く、オフィスとしても活用可能です。
また、ビジネスに役立つセミナーやイベントが開催されてるところも多く、起業セミナーやものづくりが体験できるワークショップなどで知識の幅を広げられるでしょう。ただし、気軽に利用できる一方で、事業によっては公的証明書の許認可が下りない可能性もあるため注意が必要です。
コワーキングスペースのメリット・デメリット
コワーキングスペースのメリットとデメリットは以下の通りです。
メリット | デメリット |
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コワーキングスペースは、低コストで作業場を確保できるのが最大のメリットで、他者とのコミュニケーションも取りやすいため、新しいアイデアを生み出す可能性が高いのも魅力です。
ただし、多くの人が利用することからセキュリティ面の問題や、近くにいる人の話し声が聞こえるなど人によっては集中しにくいデメリットもあります。
4. シェアオフィス
シェアオフィスは、複数の利用者が作業環境の整ったワークスペースを「シェア」する形態でコワーキングスペースと大きな違いはありません。運営会社の呼び方で異なるケースが多いです。
フリーランスやノマドワーカーの利用がほとんどで、人脈を形成することも可能です。ただし、固定電話が必要な場合や広いスペースが必要な場合は、物足りないかもしれません。
シェアオフィスのメリット・デメリット
シェアオフィスのメリットとデメリットは以下の通りです。
メリット | デメリット |
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シェアオフィスは、コワーキングと似ていますが、個室やコミュニケーションをより取りやすいオープンスペースが用意されている場所が多く、自分の作業スタイルを選択することも可能です。
ただし、タイミングが悪ければ個室やオープンスペースが使われていて、急な商談などに対応できない可能性があります。
5. バーチャルオフィス
バーチャルオフィスとは、住所のみを貸し出し、利用者はその住所をホームページなどに記載して利用する形態のことです。現実に作業スペースを持つことなく、仮想の事務所を借りるサービスです。
ネットやクラウドサービスで完結する働き方も増え自宅で作業している方も多いですが、自宅の住所を公開したくない方も一定数おり、そのような人に多く利用されています。
バーチャルオフィスのメリット・デメリット
バーチャルオフィスのメリットとデメリットは以下の通りです。
メリット | デメリット |
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バーチャルオフィスは、初期費用を抑えられるのが最大のメリットです。また、自宅以外に法人登記が可能なので住所を公開したくない方も安心して利用できます。
ただし、バーチャルオフィスの社会的信用は賃貸オフィスに比べて低いため、法人口座開設や融資の際に審査に通らない可能性があります。
失敗しないオフィスの選び方
この章では、失敗しないオフィスの選び方のポイントを解説します。
- オフィスの役割を明確にする
- 自社に合ったオフィスの種類を把握する
- 条件を明確にする
- 内見は必ず行う
自分の会社に合うオフィスを選ばないと、社員のモチベーションが低くなったり生産性が下がったりする可能性があります。
1. オフィスの役割を明確にする
失敗しないオフィス選びをするためには、オフィスにどのような役割をしてほしいのか明確にする必要があります。
例えば、オフィスを人脈形成の場として活用したい場合は、上記で解説したシェアオフィスやコワーキングスペースが向いているでしょう。その他、オフィスを社内のコミュニケーション活性化の場にしたい場合は、内装をレイアウトでき、休憩スペースを作ることができる賃貸オフィスが適しています。
このように、会社規模だけではなく、オフィスの役割を明確にすることで、適したオフィスの形態が見えてくる場合もあります。
2. 自社に合ったオフィスの種類を把握する
オフィスを探す際は、自分に合ったオフィスの種類を把握することも大切です。会社の規模や働き方によってそれぞれ適したオフィスは異なります。
それぞれのオフィスに向いているケースを以下でご紹介しますので参考にしてみてください。
オフィスの種類 | 向いているケース |
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賃貸オフィス |
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レンタルオフィス |
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コワーキングスペース |
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シェアオフィス |
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バーチャルオフィス |
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賃貸オフィスの場合は、フルセットアップ(内装・家具つき)、セットアップ(内装つき)や居抜きのような借り方もあります。上記の向いているケース以外にも、適している場合もあるため、借り方も併せて把握しましょう。
3. 条件を明確にする
オフィスを選ぶ際は、条件を明確にしましょう。具体的に検討する条件は以下のとおりです。
- 場所、物件の所在エリア、最寄り駅
- 大きさ、坪数
- 予算、賃料、敷金(保証金)等初期費用
- 時期、決定時期、契約開始時期
- グレード、築年数、内装、設備
これらを参考に優先順位をつけるようにしましょう。それぞれの条件について妥協できる点、妥協できない点をはっきりと明確にし、優先順位をつけることで、ブレを防ぐことも可能です。
また、現在のオフィスと比較することも忘れないようにしてください。
4. 内見は必ず行う
オフィスを選ぶ際には、内見は必ず行いましょう。内見時は、移転理由を念頭に置きながら確認することが大切です。内見で注意すべき箇所は主に以下を参考にしてください。
- 寸法(広さ・高さ・空調や窓の位置)
- 共用部(水回り・トイレ・喫煙場所)
- 設備・電気容量・スプリンクラー
- テナント
- 周辺環境
- ビルオーナーについて
複数の企業が入居するオフィスビルの場合は、確認しておくと後でトラブルになりません。
例えば、同じビルに学習塾があれば共用エレベーターを子どもたちと使うことになります。もし来客が多い企業の場合は、お客様が気持ち良く来社してもらえる環境作りも大切です。
オフィス選びはまずオフィスの特徴把握から
最適なオフィス選びができれば、働きやすい環境が整い生産性の向上が期待できます。
オフィスと言っても賃貸オフィスだけではなく、レンタルオフィスやバーチャルオフィスなどさまざまな形態があり会社の規模や成長の速度によって、最適なオフィスは異なります。
まずは、オフィスの特徴を把握した上で自社に合うオフィスの形態を決め、その次にエリアや賃料、オフィスに必要な設備など、希望条件を明確にしましょう。本記事を参考に、自社に合うオフィスを見つけてください。