オフィスの効率は配置次第で決まる!?
最適なデスクのレイアウトとは?
オフィスでの仕事効率やコミュニケーションを左右する重要な要素がデスクのレイアウトです。適切なレイアウトを選ぶことで、業務の円滑化や働きやすい環境を作り出すことができます。この記事では、オフィスの基本的なデスクレイアウトの種類から、それぞれの特徴、さらに中小規模オフィスに向いたレイアウトの選び方まで幅広く解説します。これを参考に、自分のオフィスに最適なレイアウトを見つけてみてください。
オフィスの基本的なデスクレイアウトの種類
オフィスのデスクレイアウトは、従業員の働きやすさやコミュニケーションの質に大きな影響を与えます。以下に、代表的なレイアウトの種類とそれぞれのメリット、デメリット、適しているシーンについて説明します。
対向型(島型)のオフィスレイアウト
対向型レイアウトは、デスクを向かい合わせに配置し、複数のデスクを一つの島のようにまとめるスタイルです。一番スタンダードなレイアウトパターンで、最小のスペースで配置が可能です。
対向型のメリットとして、従業員同士のコミュニケーションが円滑になりやすく、すぐに話し合いを行うことができるため、チームワークが強化されます。また、スペースの有効活用も可能で、多くの従業員が一つのエリアで働くことができます。
デメリットとしては、プライバシーの確保が難しく、騒音が気になる場合があります。集中力を必要とする業務には不向きかもしれませんが、デスクトップにパネルを設置する事で解決する事もできます。
一番ベーシックなレイアウトパターンであることから、ありふれた配置であることをデメリットとして感じる人もいるでしょう。
並列型(同向型)のオフィスレイアウト
並列型レイアウトは、複数のデスクを横に並べ、同じ向きに配置するスタイルです。一般的なオフィスではあまりスタンダードではありませんが、特定の職種には非常に効率的です。店舗や受付業務のあるバックヤードなどでよく採用されます。
メリットとして、来客に対面するレイアウトが可能で、業務中において一定のプライバシーを保ちながらも、必要なコミュニケーションを取ることができます。
デメリットとしては、スペースの効率が悪い点が挙げられます。また、横並びであるため、部署内の垣根を越えたコミュニケーションが取りにくくなる可能性があります。
背面型のオフィスレイアウト
背面型レイアウトは、従業員が背中を向けて座るスタイルです。背中合わせの1組をユニットとして扱い、前面をローパーテーションで仕切ることで、グループ間のプライバシーを保ちつつ作業が行えます。
メリットとして、背合わせの中央にミーティングテーブルを置くことでコミュニケーションが容易になります。また、スペース効率が良く、有効的にスペースを活用できます。さらに、他の人や周囲の動きに気を取られず、集中して作業に取り組むことができます。
デメリットとしては、ユニットを超えたコミュニケーションが取りにくい点が挙げられます。そのため、特定のチーム内での効率は高まるものの、オフィス全体としての連携が弱まる可能性があります。
左右対向型のオフィスレイアウト
左右対向型レイアウトは、デスクの向きを列ごとに変えて配置するスタイルです。このレイアウトは、プライバシーを確保しつつ、オフィス全体の流れを維持するために適しています。
メリットとして、パーソナルスペースを確保しやすい他、中央の間仕切りにキャビネットなどの家具を用いると収納も多く確保できます。
デメリットとしては、コミュニケーションの取りづらさや、1人当たりのスペースが過剰になってしまう可能性があります。
個別ブース型のオフィスレイアウト
個別ブース型レイアウトは、各従業員がプライベートなブースの中で仕事をするスタイルです。特に集中力を必要とする職務やプライバシーが重要視される場合に適しています。
メリットとしては、各自がプライベートな空間で仕事に集中できることです。ノイズを気にすることなく仕事ができ、干渉を最小限に抑えられます。
デメリットとしては、従業員間のコミュニケーションが取りにくくなり、情報共有が遅れる可能性があります。また、ブースを設置するためのスペースとコストが必要です。
卍型レイアウト
卍型レイアウトは、デスクを中央を基点として放射状に配置するスタイルです。このレイアウトは、独特なデザイン性と効率的なスペース利用を提供します。
メリットとして、従業員同士の距離が近く、コミュニケーションがスムーズに行えるため、効率的なミーティングや情報共有が可能になります。
デメリットとしては、デスクの配置が特殊なため初期コストがかかることや、設置が複雑になる点です。また、プライバシーが確保しにくい可能性があります。
リンク式レイアウト
リンク式レイアウトは、デスクが互いにリンクされた形で配置されるスタイルです。ネットワークのようにデスクが連なり、情報の流れがスムーズになります。
メリットとして、従業員がすぐに情報を共有しやすくなることや、フレキシブルなスペースの使い方が可能で、チームの結束が強化されます。また、デスクがリンクされていることで、オフィスの一体感があります。
デメリットとしては、レイアウトが複雑で設計が難しく、初期設定に手間がかかることがあります。また、全体の動線が詰まりやすくなるリスクもあります。
中小規模のオフィスに適したレイアウトは?
さまざまなレイアウトパターンを紹介しましたが、特に中小規模のオフィスでレイアウトを検討する場合には、限られたスペースを最大限に活用する必要があります。これまで紹介したレイアウトの中で、実際によく採用される配置を見ていきましょう。
対向型(島型)のオフィスレイアウト
対向型レイアウトは、中小規模のオフィスにおいても非常に効率的です。コミュニケーションが簡単に取れるため、日常の業務がスムーズに進行します。限られたスペースを有効に使えるため、チームの協力が不可欠な中小ベンチャー企業に特に向いています。
並列型(同向型)のオフィスレイアウト
並列型レイアウトは、シンプルで効率的なスペース利用ができるため、中小規模のオフィスに理想的です。また、スペースの無駄が少なく、コスト効率も良好です。特にフレキシブルな働き方を取り入れている小規模ベンチャー企業に向いています。
背面型のオフィスレイアウト
背面型レイアウトは、個々の集中力を重視する中小企業に適しています。従業員が他の人の視線を気にせずに作業できるため、プライバシーが確保され、業務に集中しやすくなります。限られたスペースでも導入が可能です。
席の運用にもいろいろな種類がある
席の運用方法もオフィスの働き方に大きく影響します。それぞれの方法に特徴があり、オフィスの文化や働き方に応じて最適な方法を選ぶことが大切です。
固定席
固定席は、従業員がそれぞれ自分のデスクを持つスタイルです。この方法は、個々の従業員が安定した環境で働けるため、効率的な作業が可能です。特に、長期にわたり同じ業務を担当する場合に適しています。
フリーアドレス
フリーアドレスは、従業員が自由に空いているデスクを使用するスタイルです。柔軟な働き方を推進しますが、個別の作業環境が確保しにくくなる点には注意が必要です。プロジェクトごとに異なるチームと連携する業務に適しています。
グループアドレス
グループアドレスは、特定のグループやチームが共有するデスクエリアを持つスタイルです。チーム全体の一体感が高まり、プロジェクト単位での働き方が容易になります。特に、プロジェクトベースで働く環境に適しています。
ABW(エービーダブリュー)
ABW(アクティビティベースドワーキング)は、従業員がその時の業務内容に応じて最適な場所で作業できるスタイルです。多様なスペースを用意し、業務に応じた最適な環境で働くことができます。多様な働き方をサポートするため、モダンなオフィス環境に最適です。
ユニバーサルレイアウト
ユニバーサルレイアウトは、全ての従業員が同じタイプのデスクを使用し、統一感のある配置をするスタイルです。標準的なデスクを使用することで、効率的かつ管理が容易です。
まとめ
オフィスのデスクレイアウトは、従業員の働きやすさや業務効率に直結する重要な要素です。適切なレイアウトを選ぶことで、コミュニケーションの円滑化や集中力の向上、柔軟な働き方を実現することができます。ぜひ、本記事を参考にして、あなたのオフィスに最適なデスクレイアウトを見つけましょう。
アットオフィスには、オフィス専門の内装チームがあります。また、オフィス作りの参考として、アットオフィス本社(「ユニバーサルレイアウト」「固定席」「ABW」を採用 )のご見学も可能です。お気軽にご相談ください。
当記事の監修者
髙嶋 秀一郎 | 執行役員 デザイン企画部部長
得意分野:オフィス入居工事(オフィスコーディネート業務)、商品企画
20代で飲食業界から転身、オフィスコーディネーターとしてのキャリアを積む。その後、オフィスのOA機器メーカーで事業開発・商品企画部門の責任者を務め、主に新規事業(新商品)の開発に取り組んできた。
2022年10月よりアットオフィスに入社、入居工事までを一気通貫で提案可能なスキームを構築。オフィスの工事に関わる不安要素を払拭し、お客様に満足いただけるコーディネートサービスを提供している。